「融資が通らなかったから、今度こそ資金調達を成功させたい」
「ファクタリングの審査基準はどこで決まっているのか知りたい」
金融機関から融資を断られると、次こそ成功させないといけない!と焦ってしまいますよね。
今回の記事では、編集部がファクタリングの審査基準となるポイントや、審査に通りやすくなる方法について解説します。
自分ができる範囲の小さな工夫でも通過率を上げることはできますよ。
ファクタリングの審査に挑む前に、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
ファクタリングの審査基準となる7つのポイント
この章では、ファクタリングの審査基準となる7つのポイント、
- 売掛先に信用はあるか
- 売掛先の経営が悪化していないか
- 売掛金の支払日はいつか
- 売掛先との取引回数は何回目か
- 希望金額に見合っているか
- 利用者の財務状況に問題がないか
- 利用者を信頼できるか
について、それぞれ解説していきます。
売掛先に信用はあるか
ファクタリングでは「売掛先の信用」が重要視されます。
「支払いを受ける権利」を買い取るファクタリング会社にとっては、利用者の信用より、支払人が期日どおりに全額払ってくれることの方がよっぽど重要だからです。
そのため、1つの信用を測る要素として、まずは会社の規模感が見られます。
売掛先が、国や公共機関・上場企業など、倒産する可能性が限りなく低い大規模事業であれば、審査は通過しやすくなります。
売掛先の経営が悪化していないか
売掛先の経営状況が悪化していないかも審査に大きく影響します。
例え事業規模が大きくても、財務状況が悪いと差し押さえのリスクが出てくるからです。
差し押さえは、税金の滞納や返済の遅延などが一定期間続いた場合に、貸した側が訴訟を起こしたタイミングで、強制的に財産の取り立てが進められます。
その際、差し押さえとなる対象の1つが「債権」です。
ファクタリング会社は、売掛債権が没収されて回収不能となる状況は避けなければいけません。
そのため審査では売掛先の経営・財務状況を、信用情報機関などを通して厳しくチェックし、回収が見込めるのかを判断します。
売掛金の支払日はいつか
売掛金の支払日が短ければ審査は有利になります。
事業の運営は、何が起こるか分かりません。
災害や不祥事、景気の変動など、思いがけないタイミングで経営悪化を起こすことは珍しくなく、ファクタリング会社にとっては支払日が近いほうがリスクの回避ができるからです。
ファクタリングでは30日〜120日サイトで契約されることが多いですが、審査に通過しやすいのは60日以内といわれています。
売掛先との取引回数は何回目か
売掛先の取引がはじめての場合、審査は通りづらくなります。
ファクタリング会社にとって入金の遅延も不安要素の1つです。
たとえば、過去1年分でも売掛先の入金履歴が載った通帳を見れば、約束通りに入金を行う企業なのかは一目瞭然でしょう。
しかし、初回取引だとその確認がとれません。
取引実績の確認がとれない売掛金は、買い取りが難しくなると留意しておきましょう。
希望金額に見合っているか
利用者のファクタリング希望額と月商のバランスも審査の対象となります。
実在する売掛金だとしても、利用者の月商を大きく上回った金額の場合「資金調達として必要な額なのか?」「事業以外に使い込むのではないか?」といった疑問が生まれます。
目安として、月商の半分を超えるファクタリング希望額は難易度が上がると考えておきましょう。
利用者の財務状況に問題がないか
利用者の財務状況は、2社間ファクタリングでは審査対象となりやすい要素です。
ファクタリングでは売掛先の信用に重きが置かれますが、2社間ファクタリングでは売掛金が利用者の口座を経由して、ファクタリング会社へ送金されます。
さすがに今日明日でも倒産しそうなほど財務状況が悪化していると、持ち逃げのリスクが生じるため、審査は厳しくなるでしょう。
利用者を信頼できるか
利用者の人柄や印象といったパーソナルな面も審査の対象となります。
特に2社間ファクタリングの場合は水面下で行われる契約のため、売掛金の回収には利用者の協力が必要不可欠です。
面談が必須とされているファクタリング会社は、人となりも含めて審査の対象になっていることを意識しておきましょう。
ファクタリングの審査に通りやすくなる5つの方法
次に、ファクタリングの審査に通りやすくなる5つの方法、
- 3社間ファクタリングを選ぶ
- 売掛先に信用があることを証明する
- 相応の金額で申し込む
- 支払いサイトが短いものを選ぶ
- 面談での印象をよくする
について、それぞれ解説していきます。
3社間ファクタリングを選ぶ
3社間ファクタリングは審査に通りやすくなる傾向にあります。
ファクタリング会社が抱く契約においての不安要素はいくつかありますが、その中でも、二重譲渡・架空債権・利用者の使い込み、といったリスクが3社間ファクタリングでは払拭できるからです。
しかし、3社間では売掛先へファクタリングの利用は知られてしまうため、利用者は「開示されても、今後の取引関係に影響はなさそうか?」を検討して選ぶ必要があります。
売掛先に信用があることを証明する
ファクタリング会社は、売掛先の信用情報を把握するために、法人登記情報・帝国データバンク・日本信用情報機構(JICC)などを活用し、リサーチします。
しかし、売掛先が中小企業でまだ歴史も浅い、といった場合は一般公開で得られる情報量が少ないケースがあります。
その際は、利用者の方で売掛先の信用が証明できる資料を用意しましょう。
具体的には、過去の取引実績で期日通りに入金されている事実がわかる通帳・売掛先の商品や活動内容がわかるパンフレットなどです。
売掛先の信用を証明できる資料は、ファクタリング会社側が提示を希望しているケースもあり、有効な手段の1つといえるでしょう。
相応の金額で申し込む
保有している売掛債権がいくつかある場合、事業規模に合った金額の請求書で申し込みを検討してみましょう。
支払いサイトが短いものを選ぶ
支払いサイトが短い売掛債権を選ぶのも1つの手です。
保有している債権の中でも、30日〜60日のものを選ぶのが懸命でしょう。
面談での印象をよくする
面談での印象をよくするため、時間の厳守・話し方・書類を揃える、といった一般的なマナーは守りましょう。
また、ファクタリング契約の目的をあらかじめ明確にしておくことも必要です。
面談ではリアルタイムで質問が行われるため、回答が書類の内容と照合がとれない場合、請求書の偽造を疑われる可能性があるからです。
審査基準が甘いファクタリング会社を選ぶ注意点
他の資金調達より審査基準が甘いファクタリングですが、あまりに審査が甘い業者は考えものです。
たとえば、融資を行う業者は貸金業の登録が必須となっており、記載をするためには数々の高いハードルがあります。
一方、ファクタリング会社を運営するには特別な資格や登録は必要ありません。
そのため、悪徳業者が混ざっているのも現状です。
悪徳業者の典型的な例は、ファクタリング契約を名乗りながらも融資へ誘導し、明らかに問題がある内容で契約に進めるやり口です。
この場合、無理な取り立てによって回収しようとしているため、審査は表面上でしか行われていません。
審査が簡素すぎたり、急かされたりするような素振りが見えたら違うファクタリング会社を探しましょう。
まとめ
今回紹介したファクタリングの審査基準について、重要なポイントを3つにまとめました。
- ファクタリングで最も重要なのは売掛先の信用
- 3社間ファクタリングは通過率が高くなる
- 利用者の人柄など、数値で測れないものも審査に関係する
審査に失敗しない資金調達方法に興味を持たれた方は、ファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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