今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、オフィス間取り図の自動生成サービス「AutoFloor」を運営しているBULB株式会社様です。
従来の約3倍の速度で3Dが描画できる自社エンジンを搭載し、操作性の良さや国内初の自動レイアウト機能なども備えています。
オフィス家具メーカーやオフィスデザイン会社の方から不動産営業の方まで、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。
オフィス間取り図の自動生成サービス「AutoFloor」の公式サイトはこちら⇒
不動産業界の経験者やITなどに精通しているライターで構成されています。これまで、不動産×ITに関する100以上の商品やサービスを紹介してきました。不動産テックサービスの導入を検討している企業様や、不動産×ITに関する商品の利用を検討している個人の利用者様に向けて、出来るだけわかりやすく解説することを心がけています。
BULB株式会社様へのインタビュー内容を紹介します
それでは早速、「BULB株式会社様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。
Q1.「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず最初に、AutoFloorの概要について簡単に教えていただけますか?」
AutoFloorはオフィス間取り図の自動生成サービスです。
オフィスレイアウトの設計・デザインに関する営業の初期段階で利用できる、簡易レイアウト図面を自動的に生成することができます。
AutoCADのような設計専門家向けの設計ツールではなく、営業支援ツールと位置づけております。
営業初期段階において簡易レイアウト図面を自動生成することで、オフィス設計の専門家のリソース不足を解決し、営業効率を向上させて営業品質を高めることができます。
Q2.「次にAutoFloorをスタートしたきっかけ・経緯を教えてください。」
もともと、新築マンション向けのVRサービスを受託で開発しており、その経験を活かした自社サービスを作りたいという想いから開発を始めました。
最初はオフィス不動産に特化した3Dサービスとして考え始めたのですが、顧客課題を深掘りしていく中で別の課題が大きいことを見つけ、何度かピボットして今の形になっています。
Q3.「ここからは具体的な質問に入っていきたいと思います。Autofloorでは3Dモデルの描画エンジンに、他社のエンジンに比べ約3倍の速度で3Dの描画が可能なTARUMAEを使用しているとしています。なぜ3倍もの速度が可能なのでしょうか?」
最大の理由は、不動産ビジネスに特化している点です。
不動産VRの場合、部屋の中にある物のほとんどが静止しているため、これらの物をレンダリングするために必要な計算はすべて事前に行っています。
また、同じ形状の物、同じ材質の物をできるだけ共通化することで、ダウンロードのデータ量やメモリの使用量を最小限に抑えます。
このような細部に至る工夫や最適化によって、高速かつ軽量で動作するエンジンを実現しました。
既存の3Dエンジンでは、汎用性の高い利用シーンをターゲットしているため、上記のような最適化は行われていません。
TARUMAEは、不動産ビジネスに特化しているからこそ、パフォーマンスを最大限に引き出すことに成功しています。
Q4.「オフィスデザインを自動化するAIは自社開発でしょうか?エンジニアの方が多い会社なのでしょうか?」
全て自社開発しています。
我々はIT企業ですので社員のほとんどがエンジニアです。
Q5.「自動レイアウトから図面の自動認識まで高度な技術が使われていると思いますが、開発にはどれくらいかかったのでしょうか?また今後追加予定の機能はありますか?」
自動レイアウトに本格的に着手したのは2019年からで、これまで2年くらい開発してます。
自動レイアウトは海外で学術的な研究もされているようで色々なロジックを検討したのですが、最終的には自社の独自エンジンを開発するに至っています。
Q6.「家電メーカーや会社の不動産管理部などが顧客ですか?どのような顧客が多いでしょうか?」
現在は、オフィスレイアウトを実際に行うお客様を対象にしております。
オフィス家具メーカー、オフィスデザイン会社などが中心です。
不動産営業の現場にも提案させて頂きましたが、今のところ費用対効果が合わないことが多いです。
Q7.「料金体系を可能な範囲で教えてもらえますでしょうか?」
利用形態にもよりますが、月額数万〜40万円程度でSaaSモデルで提供しています。
また、AutoFloorの各種機能をOEM提供した独自環境のご提供もしております。
Q8.「競合に比べてエンジンに強みがあると思いますが、他に優位性やアピールポイントはありますか?」
また、国内初(2021年4月、当社調べ)の「自動レイアウト」という強力な機能も搭載しています。
自動レイアウトは、間取りの外壁さえあれば、入力した希望条件に応じて自動的にオフィスのレイアウトを作成できる機能です。
執務スペースや会議室などのエリアを決める自動ゾーニングをはじめ、希望収容人数に合わせた席や什器の自動配置までワンクリックで完結できます。
Q9.「具体的なBULB株式会社様の将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」
自分達のサービスを立ちあげることはもちろんですが、他社様のお手伝いも多数行っています。
不動産テックの領域では日々様々なスタートアップが登場していますが、業界の厚い壁に阻まれてPMFを超えるサービスはまだまだ少ないです。
我々はこの不動産テックのスタートアップの領域で、数社の開発部門の立ち上げを行いPMFを超えてきた実績があります。
業界全体が次のステージに進むために、これからもテクノロジーとビジネスの融合を支援していきたいと考えています。
Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」
一方で、サービス品質を満足いく水準まで向上させるためには、ユーザ企業様の協力も不可欠です。
長い歴史のある業界内部からの意見をテクノロジーとして表現していくことで、サービスに命が吹き込まれます。
非常にニッチな領域ではありますが、目の前にあるユーザペインとそのソリューションに確かな手応えを感じています。
ここから始まる業界DX活動に、ご協力頂ける企業様からのお問い合わせお待ちしております!
BULB株式会社の会社情報
会社名 | BULB株式会社 |
所在地 | 北海道札幌市中央区北1条東1丁目4-1サン経成ビル2F |
代表取締役社長 | 阿部 友暁 |
公式サイトURL | https://bulbcorp.jp/ |
最後に
今回は、「AutoFloor」を提供しているBULB株式会社様のインタビュー記事を紹介しました。
IT企業だからこそ実現するものづくりへの努力とこだわり、そこから生まれる高品質なサービスが印象的でした。
今後も不動産DXを実現する企業として、確かな役割を果たしてくれることでしょう。
今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからAutoFloorの公式サイトをチェックしてみてください。
BULB株式会社様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!