「不動産テックラボ」では、今回の記事から不動産テック企業様へのインタビュー企画をスタートします。
記念すべき第一回目のインタビューをさせていただいたのは、不動産テックサービス「オーナーズガーデンズPro」を運営している「株式会社リアンコネクション」の代表を務める織田さんです。
「オーナーズガーデンPro」は、不動産営業マン同士のマッチングツールで、物件サイトではなく、営業マン同士の交流を目的としたサービスです。
従来の業務時間とコストを大幅に削減できるにも関わらず、個人なら月額980円から、法人でも月額9,800円からのリーズナブルな金額で利用できます。
今回は、そんな「オーナーズガーデンPro」について詳しくインタビューさせていただきました。
不動産業界で働いている現役営業マンの方はもちろん、不動産会社を経営している経営者の方も、ぜひチェックしてみてください。
不動産業界の経験者やITなどに精通しているライターで構成されています。これまで、不動産×ITに関する100以上の商品やサービスを紹介してきました。不動産テックサービスの導入を検討している企業様や、不動産×ITに関する商品の利用を検討している個人の利用者様に向けて、出来るだけわかりやすく解説することを心がけています。
リアンコネクション様へのインタビューを紹介していきます
今回は、事前に用意した10の質問に回答いただく形で、代表の織田さんにインタビューをさせていただきました。
順番に質問と回答を紹介していきましょう。
Q1.「オーナーズガーデンProの概要について簡単に教えてください。」
織田さん
オーナーズガーデンProは、不動産営業に特化したB to Bサービスです。
「求めている物件の条件(物件ニーズ)の交換」という不動産業の営業活動の根幹部分に着目し、不動産事業者同士の交流をオンライン化できるツールを提供することで、取引先とのマッチングをより簡単に効率的にできるようにします。
おおよそ30秒で取引先とつながり、取引先とのつながりを持続させることを可能とする不動産営業のためのサービスです。
Q2.「オーナーズガーデンProをスタートしたきっかけ・経緯は何ですか?」
織田さん
当社がオーナーズガーデンProの提供をはじめた背景には、僕自身が不動産の営業として働いてきた若かりし頃に取組んできた業務がきっかけとなっています。
僕は、賃貸・売買・収益不動産等の様々な不動産業態で合計約15年間不動産業に従事してきました。
入社間もない頃の業務の大半は、同業他社への営業活動(取引先開拓)として、訪問営業、業者会への参加、1日400件の電話、大量のFAXを送ることでした。
自身が求めている情報(物件ニーズ)を探し、取引先となりえる会社を必死に探しました。
15年の中で転職もいくつか経験してきましたが、会社を変えるたびに新しいつながりを求め同じ業務を繰り返し、上司には「足で稼げ」、「電話を掛けろ」と教えられる毎日だったんです。
そもそもなぜこのような業務に取組む必要があったのかというと、その理由には不動産市場の実状が大きく関わっています。
不動産業界は横のつながりが非常に重要だと言われています。
日本国内の不動産業従事者数は110万人を超え、不動産業の同業他社間における市場規模は約28兆円にも及びます。
そのため、不動産業は同業他社への取引先開拓が必要不可欠なんです。
不動産業は賃貸・売買・収益・管理など、業態は多種多様ですが、不動産業界に事業者の取扱い業態がリスト化されたものは存在しません。
なので、同業他社への電話、FAX、交流会といった営業活動を行う必要があったんです。
物凄く大変な作業じゃないですか?
相手が何の業態で仕事をしているのかがわからないゼロの状態で営業活動を始めるんですから。
互いの求めている条件/業態をマッチさせるには、多くの時間と労力が必要であるこの不動産業界の実状を変えたい!
もっと効率的に取引先開拓ができないであろうか、そのような思いから効率的な取引先開拓を実現すべく、不動産事業者のためのB to B事業の立ち上げを志しました。
すべての不動産事業者が利用するためのプラットフォーマーとしての公正性を期すため、僕は年間売上高80憶円の不動産会社を解散させ、当社を設立し、新規ビジネスとしてはじめたのが、オーナーズガーデンProです。
年商80憶円の会社を捨ててまで今の事業を立ち上げるのに馬鹿だと言う人もいました。
でもそれが不動産テック分野へ挑戦する僕の覚悟と決意の証なんです。
Q3.「競合・類似サービスと比較した際の独自性などがあれば教えてください。」
織田さん
オーナーズガーデンProのサービスの優越性、独自性としては3点挙げられるかと思います。
まず1つ目は、特定の物件を取扱う「物件サイト」ではないという点です。
マッチングの軸となっているのが、特定の物件ではなく、「営業担当が求めている情報(物件ニーズ)」のため、特定の物件を公開することなく、今後の取引にもつながる仕組みとなっています。
また、登録事業者の求めている情報(物件ニーズ)がプロフィールなどで明確に示されているため、取引先開拓(営業活動)における業態のミスマッチを防ぐことができるのもオーナーズガーデンProの特徴です。
2つ目に、取引先の最新情報を即座にキャッチアップできる「取引先管理」機能があるという点です。
取引先がオーナーズガーデンProに登録している場合、「取引先管理」の機能を利用すると、取引先情報や求めている情報(物件ニーズ)に変更があった際に通知がくる仕組みとなっており、個人で登録している取引先営業担当の転職や会社の方針で変更があった際など、取引する上での重要情報を即座にキャッチアップすることができます。
このツールは、これまでの不動産テックサービスにはないツールであると認識しています。
最後3つ目は、成約手数料は完全無料という点です。
オーナーズガーデンProは、取引の公平性を重視しているため、マッチングごとの成約手数料は一切いただかず、月額の利用料【個人】980円、【法人】9,800円のみの料金体系となっております。
月額のランニング費用のみの低コストで毎月の支出も把握しやすく、自由に使っていただけるのがオーナーズガーデンProの特徴です。
Q4.「オーナーズガーデンProを利用することで、どういった課題を解決できますか?」
織田さん
取引先開拓の過程における飛躍的なスピードアップにより、営業業務の効率化とコスト削減の提案ができます。
取引先開拓の営業活動に時間を割き、他業務まで仕事がまわらない企業様や交通費、通信費によって圧迫される営業経費に悩まされている企業様のお力添えができるかと思います。
大きく社会という括りで考えても、労働生産性の向上や、働き手の環境整備といった働き方改革を推進することにもつながるサービスと言えます。
Q5.「オーナーズガーデンProをどういった人・会社に使って欲しいと考えていますか?」
織田さん
サービスの開発を始めた当初は、取引先の新規開拓力を必要としている中小企業や新規ITツールの利用に抵抗がないスマホ世代を中心とする企業様に訴求していきたいと考えていました。
しかし、人員の流動が激しい不動産業界で常に自身の求めている情報(物件ニーズ)を発信し、取引先の最新情報をキャッチアップし続けることは、企業の大小に関わらず必要なことなんです。
なので、オーナーズガーデンProはすべての不動産営業担当の営業活動の支援ができると思っています。
Q6.「今後のオーナーズガーデンProの展望など、イメージがあれば教えてください。」
織田さん
オーナーズガーデンProは、当社が手掛ける不動産テックサービスのプロジェクトのひとつにすぎません。
まだ詳細はお伝えできませんが、このあとの予定としては機能の追加やアプリ化、エンドユーザ―向けのサービスも順次展開していく予定です。
このプロジェクトで、不動産業界に革新を起こしたいですね。
Q7.「会社内にはどういった経歴の社員さんが在籍していますか?」
織田さん
当社の社員は様々な経歴を持った人間が集まっていますね。
創業メンバーは皆不動産業に従事していましたが、現在は大手企業での営業実績のある方や公認会計士、若い人材も入社してきてくれました。
これまでの経歴は違えど、個々が持つ能力を最大限に活かし、個性、多様性を尊重した組織を作っていけたらと考えています。
Q8.「会社としての将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」
織田さん
プラットフォームを提供するという意味で、不動産事業者にとっての「Google」になることを目標としています。
「不動産といえばオーナーズガーデン」という立ち位置を確立したいですね。
リアンコネクションは、「より楽しく!より便利に!」をミッションとして掲げているので、業界問わず新しいことに挑戦し続け、誰もが望む豊かに暮らすことへの実現に関わっていける企業にしていきたいです。
Q9.「不動産テック業界の将来性についての見解があれば教えてください。」
織田さん
不動産テック分野は世界的なトレンドでもあるので、不動産領域での新規事業の推進を検討している企業も多いと思います。
しかし、実際の不動産事業者に「不動産テック」って言っても全然通じないんですよ。
言葉だけがひとり歩きして現場に落とし込まれていない状態なんです。
不動産テックのムーブメントに対して、真っ向勝負しては生き残れず、業界のニーズとそこで長年働いている人たちのニーズを捉えていくサービスでないと難しいと思っています。
その点僕は、15年以上不動産業に従事してきましたので、業界と働く人々のニーズを形にすることが可能であり、そこに使命を感じて今の事業をしています。
Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」
織田さん
不動産業界は横のつながりが非常に重要です。
取引先へ足を運び、直接お会いして親交を深めることはとても大切なことだと考えております。
人にしかできないことに注力するために、効率的にできる部分はITの力を駆使し、新旧ハイブリッドな営業方法が業界活性化の鍵だと思います。
オーナーズガーデンProで効率化のお手伝いができれば幸いです。
宜しくお願い致します。
株式会社リアンコネクションの会社情報
会社名 | 株式会社リアンコネクション |
所在地 |
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町三丁目9番地 第2宇田川ビル2F |
設立 | 2017年5月 |
代表取締役社長 | 織田京太 |
資本金 | 1,000万円 |
公式サイトURL | https://lien-c.co.jp/ |
最後に
今回は、不動産営業マンに特化したマッチングサービス「オーナーズガーデンPro」を運営している株式会社リアンコネクション様のインタビュー記事を紹介しました。
年間売上高80憶円の不動産会社を解散させてまで、新規ビジネスとしてはじめたられたという「オーナーズガーデンPro」。
代表の織田氏が15年以上不動産業界で働いた経験に基づいて作られているため、より実務に即した業務改善ツールとして、日本全国に存在する多くの不動産会社・不動産営業マンの助けになるサービスであると感じました。
今回の記事で「オーナーズガーデンPro」について興味を持たれた方は、ぜひ下記の公式サイトからチェックしてみてください。