【保存版】不動産クラウドファンディングとは?仕組みやスキーム・市場規模まで徹底解説!

不動産クラウドファンディングに、年々人気が集まっています。

新しい不動産投資の形として聞いたことがある方もいるでしょうが、改めて、不動産クラウドファンディングとはどのような仕組みなのでしょうか?

不動産投資の経験が長い方でも、クラウドファンディングについて正しく理解している方は少ないものです。

初心者の方の中には、「専門用語が出てくると何度聞いてもよく分からず、興味はあるけど始められていない」という方も多いかもしれません。

ここでは、不動産クラウドファンディングとは何か、市場規模の推移まで含めて徹底的にお伝えします。

しっかりとスキームを理解することでクラウドファンディングを資産運用に上手く活用しましょう。

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目次

不動産クラウドファンディングとは?仕組みやスキームをわかりやすく解説

それでは早速、不動産クラウドファンディングについて、他の不動産投資との違い、不動産クラウドファンディングならではのメリットを見ていきましょう。

主な特徴は

  • 個人ではなく大勢で同じ不動産に投資してリターンを得る
  • 運営会社が物件を選び運営会社と一緒に出資する
  • 1万円からの少額投資が可能
  • 個別物件に投資

が挙げられますので、それぞれ紹介していきます。

不動産クラウドファンディングの仕組みやスキーム1.個人ではなく大勢で同じ不動産に投資してリターンを得る

個人が行う従来の不動産投資では、自分で不動産を選び、契約をして、ローンを活用してでも自分で全額支払う必要がありました。

リスクもリターンも面倒な手続きも、基本的にはすべて自分で背負います。

一方、不動産クラウドファンディングは、物件を実際に選び運営する会社が間に入り、大勢の出資者と共に出資をする仕組みです。

もちろん、配当も出資者で分割しますが、リスクは分散され、何より面倒な作業や労力が大幅に減ります。

インターネットが可能にした、新しい不動産投資の形と言えるでしょう。

不動産クラウドファンディングの仕組みやスキーム2.運営会社が物件を選び運営会社と一緒に出資する

不動産クラウドファンディングは、運営会社自身が出資することも特徴です。

従来の不動産投資の場合は、不動産屋の利益は仲介手数料ですので、不動産屋が自分たちでは欲しくないような物件でも上手く買わせて、高い仲介手数料を取るようなこともあります。

「本当に良い物件は不動産屋が買うため、市場に出回らない」とまで言われているのです。

素人には適正価格も、買った後にどんなリスクがあるかも分からないですよね。

それに対して、不動産クラウドファンディングでは、運営会社も10~30%分の購入資金を出資します。

さらに、大半の運営会社が「優先劣後出資方式」という、もし運用が上手くいかず利益が下がる場合でも、一般出資者に優先して配当を支払い、損失分は運営会社が被るという仕組みを導入しています。

優先劣後方式の仕組み

出資者よりもリスクの高い出資を運営会社が行うわけですから、物件の選択や運営にも信頼が持てますよね。

不動産クラウドファンディングの仕組みやスキーム3. 1万円からの少額投資が可能

運営会社にもよりますが、1万円からの出資が可能なことも、従来の不動産投資との大きな違いです。

不動産投資と言えば、何百万円や何千万円もかける、失敗の許されない大勝負だと思われがちですし、実際にそのようなケースも多かったでしょう。

しかし、不動産クラウドファンディングでは1万円から出資ができるため、気軽に投資ができる上に何十件もの物件に投資することも可能で、分散投資の効果も得られます。

不動産クラウドファンディングの仕組みやスキーム4.個別物件に投資

不動産クラウドファンディングでは、個別の物件に投資をします。

これは従来の不動産投資と同じであり、REIT(不動産投資信託)との違いです。

REITとは

物件の種類はマンションやオフィスに加えて、ホテルや学校、病院など様々です。

単なる利回りを超えて、リノベーションして街を活性化させたい、地域に足りない病院を作りたいなど、コンセプトに出資できることも魅力でしょう。

1人では買えない大型物件に投資できるのも、不動産クラウドファンディングの醍醐味ではないでしょうか。

自分がどこにあるどんな物件にお金を出すのかを知りながら、リスクも抑えて大勢で出資する仕組みが、不動産クラウドファンディングの特徴です。

不動産クラウドファンディングの市場規模の推移を紹介

いいとこ取りのように思える不動産クラウドファンディングですが、実際どれくらい市場は伸びているのでしょうか。

5つの調査から市場規模の推移を見ていきましょう。

これらの調査から分かるのは

  • クラウドファンディングの市場規模は4年で8.5倍の拡大
  • 証券化対象不動産は3年連続の減少
  • 融資型クラウドファンディングの市場規模は2018年から2020年でさらに倍に
  • 国内の不動産クラウドファンディングの市場規模は2023年末時点で1007.8億円に
  • 世界の不動産クラウドファンディングの市場規模は2036年には27,247億米ドルに
  • 不動産投資は小口化の時代に

以上の5点です。

クラウドファンディングの市場規模は4年で8.5倍の拡大

矢野経済研究所の調査によると、2014年から2017年の4年間で投資型クラウドファンディングの市場規模は約200億円から1,700億円と8.5倍に拡大しています。

2020年度は1,846億円となっており、成長のペースはやや鈍化しているものの、2010年代前半の市場規模と比較するとかなり伸びている注目の投資です。

内訳は貸付型が90%を占めており、不動産クラウドファンディングの市場規模は確実に拡大傾向と言えます。

証券化対象不動産は3年連続減少

一方で、2018年にNRI(野村総合研究所)が公表した調査によると、特定目的会社やJ-REITを含む証券化対象不動産の取得実績は、2014年から2017年にかけて減少しています。

また、国土交通省では不動産証券化の対象として取得された不動産の資産額を公表しており、2017年から2020年も減少傾向です。

これは、不動産価格が上昇したことで、不動産の取得が難しくなったことを意味します。

つまり、不動産市場や他の不動産投資が増えているわけではない中で、クラウドファンディングという仕組みは明らかな拡大傾向にあると言えるでしょう。

融資型クラウドファンディングの市場規模は2018年から2020年でさらに倍に

フィンテナというクラウドファンディングなどを専門としたメディアの調査では、ソーシャルレンディングとも呼ばれる融資型クラウドファンディングの市場規模は2018年から2020年だけで倍になっています。

融資型クラウドファンディングは現在4,000億円以上の市場規模を持つため、毎年成長を続けている不動産クラウドファンディング市場にもまだ伸びしろが十分残っていると言えるでしょう。

2021年にかけて毎月のように新しい不動産業者がクラウドファンディング市場に参入していることもあり、今後さらなる発展が期待できます。

国内の不動産クラウドファンディングの市場規模は2023年末時点で1007.8億円に

「不動産特定共同事業(FTK)の利活用促進ハンドブック」によると、国内のクラウドファンディング市場はここ数年で大きく成長しています。

不動産クラウドファンディングの出資額は2018年に約12億7千万円だったのが、2023年には1,007億8千万円にまで増加し、約79倍の成長を遂げています。

不動産クラウドファンディングの案件数も年々増え続けており、参加する事業者や利用する投資家の数も右肩上がりです。

このように、国内の不動産クラウドファンディング市場は急速に拡大しており、今後もますます多くの投資家が手軽に不動産投資に参加できる環境が整っていくことが期待されます。

世界の不動産クラウドファンディングの市場規模は2036年には27,247億米ドルに

Research Nesterの市場調査レポートによると、世界の不動産クラウドファンディング市場は2024年から2036年にかけて大きく成長し、2036年には27,247億米ドルに達すると予想されています。

年間平均成長率(CAGR)は50.1%の計算です。

この成長の理由は、商業用不動産の活動が増えることや、ビットコインのような仮想通貨への投資が増えること、そしてブロックチェーン技術の利用が広がることなどが見込まれています。

不動産投資は小口化の時代へ

個人を対象とした不動産ファンドの市場規模は拡大し、不動産投資は小口化の時代になっていくという調査もあります。

毎月のように新しい不動産クラウドファンディングのサービスが誕生していますし、今後も市場は拡大していくことが期待できるでしょう。

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まとめ

インターネットが可能にした不動産クラウドファンディングによって、不動産投資はリスクを抑え、面倒な手間もなく、1万円という少額から始められるようになりました。

メリットは市場もしっかり理解しており、不動産市場においてクラウドファンディング型の資金調達は明らかな成長をしていると言えるでしょう。

不動産クラウドファンディングの仕組みや特徴を正しく理解して、資産運用に活かしてみてはいかがでしょうか。

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