不動産事業者は、いわゆる「エンドユーザー」である顧客と同業他社のそれぞれに営業をかけていきますが、事業者とエンドユーザーのマッチングは、すでに不動産サイトやアプリの登場で一般的なものになっています。
しかし、事業者と事業者の「横の繋がり」は、電話などを利用した営業活動がメインであり、企業同士の出会い方は10年以上変化がないとも言われています。
そんな中で登場したのが「オーナーズガーデンPro」です。
このサービスは営業担当者同士の出会いを可能にし、営業活動の効率化を目的としています。
ここでは、オーナーズガーデンProの特徴やメリット、デメリットについて詳しく紹介していきます。
オーナーズガーデンProに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
オーナーズガーデンProとは
「オーナーズガーデンPro」は、不動産営業を助けるサポートツールです。
最短30秒で取引先を探せるサービスで、スマートフォン1台で新たな顧客との出会いや繋がりを手助けしてくれます。
ここでは、従来の営業方法とオーナーズガーデンProのサービスを比較してみましょう。
テレアポやFAXを使った周知
電話やFAXを使って他社の営業担当者に物件情報を問い合わせる、もっとも一般的な方法です。
ただし、取引相手が見つかるかどうかは不透明で、大量に電話をかけても1件も見つからないといったケースは珍しくありません。
→オーナーズガーデンProなら、テレアポやFAXの送受信を行う手間・負担が一切かかりません。
業者間交流会
不動産を取り扱う会社の担当者同士が交流会を開き、そこで情報やニーズを交換するという方法です。
直接他社の担当者と顔を合わせて話し合いができることがメリットですが、参加費がかかることや、一人と話し込んでしまって多くの出会いが求めづらい問題もあります。
→オーナーズガーデンProを使えば、交流会に参加せずに最適な営業相手が見つかります。
事前に担当者と出会っておき、後から交流会で顔合わせをすることも可能です。
知人と物件情報を交換
既存の取引先や取引先網を活用し、取引を行う方法です。
営業の最終手段として活用される方法ですが、取引先の連絡網を活用できても100%成約に至るとは限りません。
→オーナーズガーデンProなら、知り合いの取引先以外との出会いが継続的に可能になります。
上記の営業方法はいずれも「タイムロス」が悩みの種であり、費用がかかる点も問題となっていました。
しかし、オーナーズガーデンProを使えば、時間と費用のロスをごく最小限にしながら、最適な担当者と出会えます。
時間効率を優先したい方にとって、まさに最適なサービスと言えるのではないでしょうか。
オーナーズガーデンProのメリット・特徴4選
ここからは、オーナーズガーデンProの4つのメリット
- 広く情報提供ができる
- 不動産営業の視点で開発されている
- 物件の詳細を入力する必要がない
- 宅建業者ではないため中立的な取引が可能
について詳しく見ていきます。
オーナーズガーデンProのメリット・特徴1.広く情報提供ができる
不動産業には、売買・賃貸・仲介のそれぞれについてマンション・戸建て・土地・区分・一棟・ビルなどに分けられており、営業担当者の立場も異なります。
大きな不動産会社になると、複数の営業担当者が業務を細分化して担当していることもあり、なかなか自社の求める相手が見つからないことも。
オーナーズガーデンProでは、まず自身のニーズを掲載することで営業担当者を的確に絞り込むことができます。
求めている物件情報(ニーズ)を一度掲載すれば継続的に発信し続けられるので、すぐに相手が見つからなくても、時間をおいてから最適な担当者と出会える可能性もあります。
情報を届けたい営業担当者がいればチャット機能でダイレクトに連絡をとることも可能なので、既存の電話やFAXによる営業活動よりも効率的です。
オーナーズガーデンProのメリット・特徴2.不動産営業の視点で開発されている
オーナーズガーデンProの開発者は元不動産営業マンです。
16年にわたって物件の売買仲介・賃貸業務・リノベーション物件の仕入れ・収益物件の買取再販を手掛けてきました。
現役の営業マン時代に体感した、不動産業者に求められていることを踏まえた上で、ユーザーとなる営業担当者の力になれるサービスを提供しています。
オーナーズガーデンProのメリット・特徴3.物件の詳細を入力する必要がない
オーナーズガーデンProは物件掲載を目的とするものではなく、物件検索サイトでもありません。
不動産業界の担当者同士が繋がることを真の目的としているため、物件の詳細情報を入力する必要がないのです。
物件の詳細情報がインターネット上に出回ってしまうようなリスクもないので、安心して利用できます。
オーナーズガーデンProのメリット・特徴4.宅建業者ではないため中立的な取引が可能
中立な取引を行ってもらえるように、オーナーズガーデンProでは宅建業として営業はしていません。
宅建業の免許を取得すると土地の売買や賃貸の仲介を行えますが、健全なプラットフォームを提供しづらくなってしまう可能性があるため、「今後も宅建業に携わることはない」と明言しています。
オーナーズガーデンProの利用方法
オーナーズガーデンProを利用するためには、会員登録が必要です。
ここでは、登録方法や使い方を確認していきましょう。
会員登録
オーナーズガーデンProには、「ビジネスプラン」「ライトプラン」「フリープラン」の3つのコースがありますので、ニーズに合ったコースを選んでください。
「まずは試してみたい」という方は、無料で利用できるフリープランがおすすめです。
会員登録には、会社名、氏名、メールアドレスなどの簡単な情報を入力して、個人情報保護方針、会員規約、反社会勢力でないことを確認します。
安心して利用できるよう、登録には審査がありますので連絡を待ちましょう。
要望・ニーズの登録
自身のニーズを掲載して、全国の営業マンに発信することができます。
ニーズは正確かつわかりやすく記載しましょう。
相手側から連絡をもらえる可能性が高まります。
検索機能
ニーズを検索して営業担当者とつながることもできます。
気になる営業マンが見つかったら、メッセージ機能を利用してコンタクトを取ってみましょう。
チャット機能
全国の営業マンと、チャット形式でメッセージのやりとりができます。
プロフィール画像の掲載やファイルの添付が可能なので、直接会わなくても安心感のあるやり取りができますね。
アナログな手段だけではロスの大きかった部分をカバーできるので、ぜひ活用してください。
オーナーズガーデンProのデメリット・注意点
オーナーズガーデンProには、デメリット・注意点もありますので確認していきましょう。
アナログな方法も活用していく
不動産業界では従来、担当者が自分で営業をかけることで売買や仲介事業を進めてきました。
オーナーズガーデンProが登場した後も、すぐに状況が変わるわけではないため、オーナーズガーデンProだけで営業をかけるのはリスクが高いと考えられます。
従来通り交流会や電話、FAXなどを活用したり、既存の繋がりを使った活動も進めていく必要があります。
相手が見つかるまでに時間がかかる場合がある
オーナーズガーデンProは、2019年10月にリリースされたばかりのサービスです。
2023年11月時点、2,300件以上の売買ニーズが掲載されており、大手・中小問わずさまざまな営業マンに利用されていますが、参入者はまだ少ないため、求める相手がすぐに現れない可能性もあります。
マッチングまでには、ある程度時間がかかると考えた方がいいかもしれません。
気になる相手にはチャット機能でコンタクトを取ることもできますので、スピーディに繋がりを持ちたい方は積極的に活用していきましょう。
物件情報を詳細に記入しない
オーナーズガーデンProは営業担当者同士をマッチングし、多くの出会いを生み出すためのサービスです。
自身のページに物件情報を詳細に記入する必要はありません。
相手の目に留まるように魅力的な情報を掲載したいところですが、詳細に記入する際には情報漏洩のリスクなども十分考慮してください。
オーナーズガーデンProの運営会社「株式会社リアンコネクション」の会社情報
最後に、オーナーズガーデンProを運営している「株式会社リアンコネクション」の会社情報を紹介しておきましょう。
2017年に設立されたばかりの若い会社ですが、代表の織田京太氏は2015年にも不動産売買会社を設立しており、3期目で年商80億円を達成した敏腕経営者です。
株式会社リアンコネクションの会社概要
会社名 | 株式会社リアンコネクション |
住所 | 東京都新宿区新宿一丁目34番地15号 新宿エステートビル6F |
代表者 | 織田京太 |
設立 | 2017年5月 |
資本金 | 17,000万円(資本準備金含む) |
まとめ
不動産業界は他の業界に比べてIT化の遅れが顕著であり、インターネットを利用した効率化が問題となっていました。
不動産業は人と人が出会い、信頼関係を築いて成り立つ部分が大きいため、自動化やSNSの活用に抵抗のある方も多いのが現状です。
しかし、ITを活用した営業は今やどの業界でも一般的に行われていることであり、不動産分野も例外ではありません。
すでに不動産業界では、事業主とエンドユーザーがサイトでマッチングを行っていることもあり、今回のオーナーズガーデンProの登場によって、営業担当者同士のマッチングが現実のものとなりました。
「オーナーズガーデンPro」は新しい不動産営業の概念をもって、時間と費用のかかる営業活動をスピーディかつ活性化していきます。
自力では難しい出会いがインターネットを介して可能となり、さらに業務が効率化されていくのではないでしょうか。
ぜひ、営業の新たな手段として取り入れてみてください。
不動産業界の経験者やITなどに精通しているライターで構成されています。これまで、不動産×ITに関する100以上の商品やサービスを紹介してきました。不動産テックサービスの導入を検討している企業様や、不動産×ITに関する商品の利用を検討している個人の利用者様に向けて、出来るだけわかりやすく解説することを心がけています。