今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、ホテルやアパートメントなど、都心の拠点を探せるプラットフォーム「unito」を運営している株式会社Unito様です。
提供する部屋はすべて家具家電付きで、契約はオンラインで簡単に済ませられるほか、独自の「リレント」機能により、使わなかった日の家賃は返却されるという特徴もあります。
リモートワークなどで多拠点生活を行っている方に、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。
都心での柔軟な暮らしをサポートする「unito」の公式サイトはこちら⇒
不動産業界の経験者やITなどに精通しているライターで構成されています。これまで、不動産×ITに関する100以上の商品やサービスを紹介してきました。不動産テックサービスの導入を検討している企業様や、不動産×ITに関する商品の利用を検討している個人の利用者様に向けて、出来るだけわかりやすく解説することを心がけています。
株式会社Unito様へのインタビュー内容を紹介します
それでは早速、「株式会社Unito様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。
代表の近藤 佑太朗様にお話を伺いました。
Q1.「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず、unitoの概要について、簡単に教えていただけますでしょうか?」
「unito」は、住んだ分だけの家賃になる仕組み「リレント」を導入したホテルやアパートメントで暮らせるプラットフォームを提供しています。
掲載されているお部屋は家具家電付き、公共料金や通信費込みで、オンラインで契約を済ませて、明日からすぐに入居が可能です。
Q2.「次にunitoをスタートしたきっかけ・経緯を教えていただけますか?」
unitoを作ったのも、起業をした頃の原体験にも沿っているので、起業をしたきっかけの話からさせていただきます。
私は、生まれは東京なのですが、父の仕事の関係で、小学校に上がるまですぐにルーマニアで過ごしていました。
当時のルーマニアは現在よりも治安が悪く、ストリートチルドレンも多かったです。
当時、ルーマニアはリーズナブルな国産車に乗るのが当たり前だったのですが、私の家族は外国産の車に乗っていました。
そんなある日、信号待ちをしていた時に、兄弟らしき子供たちが車に近づき、唾を吐きかけてきたのです。
その時、「ルーマニアの子供たちと僕は違うんだな」という感覚になったのをよく覚えています。
そんなことを海外で経験しながら日本に戻りました。
日本に戻ってからは、海外と日本の文化の違いをダイレクトに感じました。
10歳のときに小学校でやる「2分の1成人式」で、将来の夢を発表させられるんです。
そのとき考えたのは、「仕事が楽しければ人生は楽しいだろう。とにかく、楽しいことをしてお金を稼ぎたい」ということでした。
また、高校生の時に世界史が好きだったこともあり、「世界と日本をつなぐ仕事をする社長になりたい」と思ったのです。
社長になりたいと思ったのは、母方の祖父が千葉でスーパーを経営する起業家で、かつては大手チェーンより先にコンビニ的な店舗をつくった人でもあり、そんな祖父に人生について色々学んだことがあるからかもしれません。
そんな祖父の存在もあり、いつか覚えてないですが、「会社を作る」というのは、決めていました。
ある時、米国生まれで日本語がほとんど話せない従兄弟が東京にやってきて、東京を案内しました。
短い日本旅行の間で、東京だけでも広く、箱根や大阪、京都、大阪なども満喫するのは難しいです。
そこからヒントを得て、インバウンド旅行者に対してプライベートツアーガイドという仕事を始めました。
観光に興味を持ち、在学中にクロアチアのビジネススクールに留学をして、観光をしっかり学んだり、日本に帰国後、起業の準備でAirbnbでお手伝いをしました。
目に見えないマーケットを顕在化させるすごさを目の当たりにして、「観光業をベースに、暮らしに関わる事業をしたい」と思うようになりました。
ここからが、unitoを作ったきっかけになります。
最初は、全国に宿泊施設を作る事業をしていました。
起業家だったので、賃貸を借りようにも審査が通らなかったり、家を借りても月に半分はいないのに毎月同じ額の家賃を払ったり。
いろいろなところに移動をしていたので、家具や洋服などは必要最低限のもののみ所有していました。
そんな実体験から、現在の賃貸契約や家賃というものに対してモヤモヤがあり、住んだ分だけの家賃になる「unito」ができました。
Q3.「ここからは具体的な質問に入っていきたいと思います。競合サービスと比較した際のunitoの強み・優位性を教えてください。」
unitoはよく、家を持たずにいろんなところに移動をするアドレスホッピング向けサービスであると言われますが、実際は違います。
いわゆる賃貸サービスが、類似サービスとなります。
unitoの強みは「最短即日から」「家具家電がついているのですぐに生活ができ」「家賃が住んだ分だけになる」という点です。
Q4.「利用している方はどのような方が多いのでしょうか?また、人気のお部屋のタイプなどあれば教えてください。」
いろんなケースのお客様にご利用いただいています。
例えば学生であれば、インターンで東京に数ヶ月滞在される方の東京の短中期滞在場所として。
新卒社会人であれば、初期コストや家賃を抑える平日のみunitoに住んで、週末は実家に帰る「半ひとり暮らし」として。
最近は、リモートワークが普及して、家族と一緒に郊外に引っ越しをした方も多いですよね。
家族で都心まで1時間〜2時間程度かかるところに住んで、週2日程度の出社日に都心のunitoを利用する「二拠点生活」にも利用できます。
unitoは、ホテルタイプとアパートメントタイプ(一般的な賃貸に家具家電が設置されているような部屋)の2種類があります。
お客様の都心生活の比重にもよりますが、ある程度荷物を置いて都心の家を自分のベースキャンプのように利用する方はアパートメントタイプ。
セカンドハウスのような感覚で都心で生活をする場合は、ホテルタイプとなっています。
まだまだアパートメントタイプのお部屋は少ないので、アパートメント対応の物件は空室が出たらすぐ埋まるなどが続いています。
Q5.「滞在先を毎月変えることはできますか?できる場合はどれくらい前から相談をすればよいでしょうか?」
変えることができます。
unitoでは1つのお部屋に対して最低1ヶ月の契約期間を設けています。
例えば7/15に契約開始した場合、8/14が契約の終了日です。
契約を終了する場合は、20日前までにアプリで申請をすればいつでもお部屋の解約が可能です。
契約をする際に、終了日を決める必要もありません。
Q6.「unitoの最大の特徴であるリレントについてお伺いさせてください。数日間帰らない日がある場合、荷物などは置いたままにできるのでしょうか?」
お部屋によって預けることのできる量は異なりますが、大きな軸としてホテルタイプとアパートメントタイプで異なります。
ホテルの場合は、スーツケース一台分ならフロントに預けることが可能です。
その中に、日常生活で使う、歯ブラシやお気に入りのシャンプー、コンタクトレンズ、パジャマなどを入れて預けている方が多いですね。
アパートメントタイプの場合は、ベットや冷蔵庫、シューズケースなどに荷物を収納し鍵をかけ、リレントが可能です。
なので、洋服を何セットも置いて行ったり、長持ちする食料などは冷蔵庫にそのまま入れたりも可能です。
Q7.「unitoのコンシェルジュにはどのような相談ができるのでしょうか?具体的なサポート内容があれば教えてください。」
unitoのコンシェルジュサービスは、いわゆる街の不動産屋さんのように、お部屋を紹介したりサービスについての疑問点が解消できたりします。
また、住んでいる施設様に直接言いづらいことも、コンシェルジュを通してご相談ください。
アパートメントタイプの物件に住んでいる方だと「近隣のゴミの出し方」、ホテルタイプの物件に住んでいる方だと「リネンの交換の相談」、そして「住んでいる街のおすすめのレストランを教えて欲しい」などなど、色々な相談をコンシェルジュにいただいています。
Q8.「実際にunitoを利用した方からの反響や感想があれば教えてください。」
一番は、スマホだけで全てが完結する手軽さで反響をいただいています。
お申し込みをいただいたら、契約まで全てオンラインで完結し、家具家電がついたお部屋で即生活ができる。
そして、リレントをして自分の部屋をホテルで貸す時も、アプリで3タップで申請ができる。
部屋の解約もアプリで手軽にできます。
手軽さが故に、これだけで本当に大丈夫なのかが不安で、たまに問い合わせが来るくらいです。
Q9.「株式会社Unitoとしての、将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」
Unito社は、世界で一番柔軟な暮らしを送れるサービスが提供できるよう、ハード/ソフト両面でのプロダクト開発を進めています。
今はまだ家賃や契約という部分に対してアプローチをしているのですが、これからは、一人ひとりにパーソナライズされた暮らしを、世界中のどのunitoに引っ越しても同じ品質で暮らせるような未来を作っていきたいです。
例えば、自分に最適化されたデスクや椅子、枕などがどの部屋のunitoに引っ越しても設置されている状態で住み始められる。
一人ひとりにとって「暮らし」は違い、リモートワークの普及により、よりどこでも仕事ができるようになっていくからこそ、いろんな場所でパーソナライズされた暮らしが手軽に始められる未来を作っていきたいです。
Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」
一昔前では考えられない、月単位で世界が変わっていく激動な時代に生きている私たちにとって、それを支える暮らしはまだまだ時代に最適化されていません。
来月、1年後にはもしかしたら東京にいる必要もないかもしれない。
もっと自分らしい仕事を見つけて、それにチャレンジをしているかもしれない。
そんな時に住んでいる住まいが、チャレンジの邪魔にならないように、むしろ支えられるようなサービスを作っていきます。
ぜひunitoを利用して、柔軟な暮らしを実現してください。
株式会社Unitoの会社情報
会社名 | 株式会社Unito |
所在地 | 東京都千代田区平河町2丁目5−3 Nagatacho GRiD 2F |
代表取締役社長 | 近藤 佑太朗 |
公式サイトURL | https://corp.unito.life/ |
最後に
今回は、「unito」を提供している株式会社Unito様のインタビュー記事を紹介しました。
時代に合った柔軟な暮らしをサポートするという姿勢が非常に印象的で、それを叶えるユニークなシステムも魅力的ですね。
パーソナライズされた暮らしをどこでも送れるような未来に向けた、これからのサービス展開も楽しみです。
今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからunitoの公式サイトをチェックしてみてください。
株式会社Unito様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!