今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、不動産クラウドファンディング「FANTAS funding」を運営しているFANTAS technology株式会社様です。
「FANTAS funding」とは、1口1万円の少額から始められる、オンライン上で完結する不動産投資サービス。
組成案件数は業界No1で、運営者自身がプロジェクトの一定割合を劣後出資しているため、劣後出資分までの下落であれば、優先出資である投資家の元本が守られます。
不動産投資未経験の方から、新しい投資先をお探しの方まで、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。
不動産業界の経験者やITなどに精通しているライターで構成されています。これまで、不動産×ITに関する100以上の商品やサービスを紹介してきました。不動産テックサービスの導入を検討している企業様や、不動産×ITに関する商品の利用を検討している個人の利用者様に向けて、出来るだけわかりやすく解説することを心がけています。
FANTAS technology株式会社様へのインタビュー内容を紹介
それでは早速、「FANTAS technology株式会社様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。
Q1.「まず、FANTAS fundingをスタートしたきっかけ・経緯について教えていただけますか?」
もっと軽やかに不動産投資を楽しんでいただくサービスは作れないだろうか。
その想いを実現するため、最初は従来からある不動産の小口化商品を検討していました。
そんな中、2017年の不動産特定共同事業法改正で不動産のクラウドファンディングが解禁されたので、すぐに方針転換しました。
不動産投資はちょっと遠い世界というイメージがありますよね。
小難しい営業を受けて、たくさん銀行の書類を書いて、最後に実印を押す。
そんな「堅苦しい」「手続きが面倒」というイメージを変えたいと思っていたので、法改正によって不動産投資がスマホでできる時代が来るとなれば、「さぁ、やろう!」と決めるのはすぐでしたね。
Q2.「次に、FANTAS fundingの概要について、あらためて簡単に教えてください。」
今現在だと3〜8%の想定利回り、期間は最短3ヶ月からファンドを組成していますので、毎月リリースされた中からお好きな案件を選んで投資いただけます。
運営者であるFANTAS自身がプロジェクトの一定割合を劣後出資していまして、不動産価格が下落した場合でも、FANTASの出資分から棄損します。つまり、劣後出資分までの下落であれば、優先出資である投資家の皆様の元本が守られるという仕組みです。
投資する物件の詳細情報の開示が法令で定められているので、自分の投資した資金がどう使われるのか分かりやすいことが、ソーシャルレンディングと比べた場合の不動産クラウドファンディングの特徴といえます。
Q3.「ここからは具体的な質問に入っていきます。FANTAS fundingは2周年を迎えて累計募集額も20億円を超えていますが、今後も不動産クラウドファンディング事業に力を入れていきますか?」
はい。
ファンドの募集は、これまでと同様のペースで続けていこうと考えています。
あと、できるだけ商品のラインナップは広げていきたいですね。
有り難いことに、リピートしてくださっているファンの方が多いので、もっともっと不動産投資を楽しんでいただけるよう、バラエティに富んだ投資機会をご用意したいと考えています。
Q4.「FANTAS funding は2年で87ファンドを償還し全て想定利回りを達成しましたが、物件選定などどのような工夫をしていますか?」
弊社では、デジタル関連のサービス以外にも、不動産管理、売買、建築設計など不動産サービス全般を行っていますので、その知見を活用しています。
FANTAS checkプロジェクトでは、価格査定システムなどのテクノロジーを物件選定等に援用していますし、FANTAS reproプロジェクトでは、一級建築士事務所としてのノウハウを活かし、必要十分かつハイクオリティなリノベーションを行っています。
実物不動産を扱いながら、テクノロジーにも力を入れている弊社ならではのハイブリッドな知見で着実な運用成績を残しております。
Q5.「FANTAS fundingは大半が東京都の物件で23区の都心物件が多いですが、今後も投資方針は変わらない予定ですか?」
FANTAS checkプロジェクトは、引き続き、空室リスクの小さい都心を中心として展開予定ですが、FANTAS reproプロジェクトは、よりストーリー性のある、都心以外の物件を拡充していきたいと考えています。
2021年4月には、別サービスとして展開する、空き家の流通プラットフォームを立ち上げるので、そのシナジーで空き家案件数が増えることもご期待いただければ幸いです。
Q6.「不動産クラウドファンディングは業界全体が盛り上がっていますが、他社と比べた強みやアピールポイントはありますか?」
まず、1つ目は、組成案件数が業界No1です。
毎月安定して、複数のプロジェクトをリリースしているのは、弊社サービスのみではないでしょうか。
毎回すぐに募集枠が埋まってしまうので、案件が十分だと胸を張ることはまだまだできませんが、もっとも投資機会の多いサービスの一つであると自負しています。
2つ目は、空き家の再生等、社会的に注目されるアセットであっても、一般の方が直接投資するにはハードルの高い案件をラインナップしていることです。
今後もファンド数を増やしながら、面白いプロジェクトを提供できればと考えています。
最後に、一番特徴的なのが、ファンド管理者、運用担当者がすべて女性ということです。
一見難しい投資商品でも、わかりやすく、身近に感じていただけるように情報の発信方法や内容のきめ細やかさを大切にしてくれています。
Q7.「すぐに完売してしまう不動産クラウドファンディングで、FANTAS fundingは募集頻度が高く募集金額も大きいため人気だと思います。ファンド組成で工夫していることはありますか?」
あらかじめ大きな需要が見込まれる案件は抽選方式にするなどの配慮をしたり、優先応募権を設定したりと、できるだけたくさんのファンの方に投資いただけるよう工夫を重ねています。
優先応募権は、Webセミナーなどを通じて双方向のコミュニケーションを取らせていただいているユーザー様や、クラウドファンディング以外の弊社サービスをご利用いただいているファンの皆様に付与させていただいております。
Q8.「今後、不動産クラウドファンディングや小口化商品は増えていくと考えていますか?市場についてのお考えをお聞かせください」
これからも間違いなくサービスは増えていくでしょう。
2020年だけでも十数サービスがローンチしました。それでも、Jリート市場などに比べるとまだまだ小さいのが、我々の市場です。
日本の不動産は2,600兆円程度といわれていますが、そのほとんどが、規模や性能、その他の制約があって、Jリートなど従来の商品では取り扱えないのが現実です。
したがって、日本の不動産、国土そのものを活性化していこうと考えると、不動産クラウドファンディングや小口化商品の市場拡大が欠かせません。
行政側でも今後の拡大やデジタル証券化に向けて活発な議論がなされているように見受けられますし、弊社もシステム提供や運用アドバイザリーをセットにしたサポートサービスを通じて、できるだけ新規参入業者が安全かつ速やかに業容拡大できるようにお手伝いしたいと考えています。
最古参の一社として、業界の拡大・活性化に一役買えれば、こんなにうれしいことはありません。
Q9.「具体的なFANTAS technologyの将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」
抽象的になって申し訳ないのですが、もっとわくわくする不動産体験を創っていきたいと考えています。
不動産は住むところでもあり、働く場所でもあり、買い物する場所でもあり、同時に大きな資産でもあります。つまり暮らしのベースとなるインフラであり誰もが生涯付き合っていくものです。
ただ合理的なだけ、ただ便利なだけではなくて、もっと自分の暮らしや家の楽しさに気づいていただけるような、「新しい何か」を足し続けていきたい。
そして、お客様やユーザーにファンになっていただける会社にしていきたいというのがFAN+(ファンタス)の想いです。
Q10.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」
FANTAS fundingは、投資の安全性にもっとも重点をおいて、ファンドを組成していきます。
そしてこれからも、投資家の皆様の視点に立った情報提供を続けていきます。
不動産を楽しんでいただけるような取り組みやプロジェクトをできる限り増やしていこうと考えていますので、これから不動産投資をはじめられる方も、しばらく投資から離れてしまっている方も、是非ご利用いただければ幸いです。
FANTAS technology株式会社の会社情報
会社名 | FANTAS technology 株式会社 |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿4-3-8 KDX恵比寿ビル5F |
代表取締役 | 國師康平 |
公式サイトURL | https://www.fantas-funding.com/ |
最後に
今回は、「FANTAS funding」を提供しているFANTAS technology株式会社様のインタビュー記事を紹介しました。
投資家との双方向のコミュニケーションを行ったり、業界全体や国土の活性化まで見据えたりと、利益を追求するだけではない取り組みが非常に印象的でした。
今後もファンドを通じて生み出される、「わくわくする不動産体験」から目が離せませんね。
今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからFANTAS fundingの公式サイトをチェックしてみてください。
インタビューでもお話しいただいたとおり、「FANTAS funding」はオンライン取引でありながら、双方向のコミュニケーションを大切にしています。
ツイッター(https://twitter.com/fantas_funding)などでも、投資家の声を紹介しているそうですので、投資の相談や、インタビューのご感想などもぜひお送りください。
FANTAS technology株式会社様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!