今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、株式会社いえらぶGROUPの常務取締役である庭山健一様です。
不動産×ITに特化した、様々な業務支援サービスを提供しています。
不動産DXに興味をお持ちのすべての方に、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。
不動産業界の経験者やITなどに精通しているライターで構成されています。これまで、不動産×ITに関する100以上の商品やサービスを紹介してきました。不動産テックサービスの導入を検討している企業様や、不動産×ITに関する商品の利用を検討している個人の利用者様に向けて、出来るだけわかりやすく解説することを心がけています。
株式会社いえらぶGROUPの庭山様へのインタビュー内容を紹介
今回のインタビューは、いえらぶGROUP共同創業者である庭山常務にお話を伺ってきました。
早速インタビュー内容に入っていきましょう。
Q1. 「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず、いえらぶGROUPの全体像・概要をお伺いできますか?」
いえらぶGROUPは「ITの力を使って不動産会社の業務を効率化する」「誰もが快適に住まいを探せる環境をつくる」を使命に、2008年に誕生した不動産テック企業です。
不動産業界に特化したバーティカルSaaS「いえらぶCLOUD」「いえらぶBB」を提供しており、2つのサービスは全国25,000社以上で使われています。
また、近年不動産業界からニーズの高いSNSマーケティングを代行・コンサルティングする株式会社いえらぶクリエイターズ、賃貸管理会社の業務代行を行う株式会社らくなげといったグループ会社も増えており、包括的に不動産会社様のお困りごとに対応できる体制を整えています。
Q2.「いえらぶGROUPがスタートしたきっかけ・経緯を教えていただけますか?」
創業前は、不動産デベロッパーのIT事業部で働いていました。物件情報を紙で管理していたので、エクセルに入力するだけで「IT化だ」と言われていた時代です。IT事業部で痛感したのが、いかに不動産会社がアナログかということです。膨大な事務作業が常態化しており、多忙のあまりお客様とコミュニケーションに時間をとれず、不信感を抱かれる悪循環がありました。
「不動産業界を変えたい!」という気持ちが非常に強くなったころに、社内の役員から独立を勧められました。自分たちの使命感と周りの後押しがあり、代表の岩名とともにいえらぶを創業しました。
以来、不動産会社様のIT事業部としてバーティカルSaaS「いえらぶCLOUD」の提供、業者間物件流通プラットフォーム「いえらぶBB」の提供と領域を広げて現在に至ります。
Q3. 「競合サービスと比較した際のいえらぶGROUPの強み・優位性を教えていただけますか?」
まず売買・賃貸・管理の業務に対応したSaaSを提供し一気通貫で業務効率化を進められること、グループ企業を介してSNSマーケティング・家賃保証・賃貸管理業務の代行や駐車場運営管理の代行まで広くカバーしていることが強みです。
加えて「人」にも強みがあります。諦めずに粘り強く「不動産会社様のため」に開発から営業まで一致団結して製品を作り、届ける姿勢は他社にはまねできないと思っております。開発・営業の連携が強いからこそ毎週アップデートを行い、他にないスピードでのサービス改善を実現できています。
Q4. 「数多くのサービスを展開されていますが、どのような企業に利用されることが多いのでしょうか?御社サービスと相性のいい企業の特徴などあればお伺いできますか?」
安価なパッケージシステムなので、多くの中小規模の不動産会社様に導入されています。法改正・制度変更に合わせたアップデートを重ねているため、キャッチアップが追いつかない小規模の不動産会社様にも安心してご活用いただいています。加えて、一部カスタマイズやOEMのような形で、業務を効率化したい大手の不動産会社様にも導入されています。
Q5.「御社サービス『いえらぶCLOUD』『いえらぶBB』利用社数が25,000社を突破したと発表がありましたが、ここまでの実績が出せた要因はどこにあるとお考えでしょうか?」
「常に改善を続けていこう」という開発の姿勢が大きな要因の一つだと思います。「いえらぶCLOUD」は毎週アップデートしており、2022年のアップデート数は1万件を超えました。毎週欠かさないアップデートで不動産会社様の声に応え、法制度だけでなく社会の変化にも対応しているので安心してご利用いただいております。
「不動産業をやらないの?」とお声がけいただくこともありますが、当社が不動産業をやることはありません。いえらぶでは「不動産会社様の一番大切な商品は情報」と考えているので、IT事業部として伴走することに注力しています。情報を預かる企業としての姿勢も、多くの不動産会社様に導入いただけた理由と考えております。
Q6. 「これまで不動産DXの文脈で幅広いサービスを展開されて来られたと思いますが、今後はどのような展望を描かれているのでしょうか?特に力を入れていく領域やサービスがもしあれば教えてください。」
これからも「不動産業界のため」を第一にサービスを展開していこうと考えています。不動産会社様だけでなく不動産オーナー様やエンドユーザー様にも「よりよい住まい探しの経験」を広げ、「人と人とのつながり」を大切にサービスを進めてまいります。
そしてまた、新しい技術のキャッチアップと同じくらい「テクノロジーだけに頼らない」ことを大切にしたいと考えています。DXは重要ですが、全ての不動産会社様が導入する必要はありません。自動化・電子化のような「いかにもDX」でなくても、お困りごとがある不動産会社様の力になれるよう、幅広く支援事業を展開していきます。
Q7. 「生成AIが徐々に普及し始めていますが、不動産×AIの可能性・将来性についてはどのようにお考えでしょうか?」
当社でも不動産会社様のための生成AI活用マニュアルを提供しています。こちらを活用すると、簡単なメール文章からブログ記事などを生成AIで作成できます。ただ、メールやブログ作成の代行はあくまで通過点であり、ゴールではありません。
不動産会社様の本質的な業務は、人と人の間にあります。エンドユーザー様、不動産オーナー様と話し、お手伝いすることです。最近ではChatGPTも画像を理解するようになりましたし、グラフ作成まで可能になりました。日程調整や物件登録のような不動産会社様のアシスタント業務を、オンラインで支えていく活躍を期待しています。
Q8.「ますます注目度が高くなっている『不動産DX』領域ですが、今後の成長性や可能性については、どのようにお考えでしょうか?」
不動産DXの便利さが一般の方に行き渡っているかと言えば、そうではありません。2023年5月に当社が実施した「電子契約に関するアンケート調査」では、一般の方で不動産の電子契約を使ったことがある人は9.1%でした。エンドユーザーの方に「最近住まい探しも引っ越しも便利になったよね」と言ってもらえるようになるまで、不動産DXの可能性はまだまだ広がっています。
Q9. 「株式会社いえらぶGROUPとしての、最終的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」
「ITの力を使って不動産会社の業務を効率化する」「誰もが快適に住まいを探せる環境をつくる」ことにより「いい家選ぶ、いえらぶ」を実現することを目指しています。
ITの力と言っても、SaaSだけではなく賃貸管理業務を効率化する業務代行やSNSマーケティングなど、できることは幅広くあります。不動産事業に関わるお困りごとをすべて、いえらぶのグループ会社でお手伝いできることを目指しています。
そして不動産会社様にはコア業務であるエンドユーザー様・物件オーナー様の対応に集中していただき、誰もが「いい家選ぶ」を実現できる環境を作っていきます。
Q10. 「最後にインタビュー記事の読者について、一言お願いします!」
不動産テック、不動産DXと聞くと難しく感じる方も多いと思います。でも、スマホで住まい探しできるのも不動産DXのひとつです。以前は不動産会社に行くか、紙の媒体で探すものでした。着実に不動産業界のDXは進んでいると言えるでしょう。人が「人だからできる仕事」に集中できる社会に変わりつつあります。
これからも不動産業界の皆さまの声に耳を傾け、いえらぶGROUP一丸となってサービスを充実させてまいります。「いえらぶGROUPのサービスを導入したい」「いえらぶGROUPで働きたい」など、ご興味がある方はX(旧Twitter)からでも、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
株式会社いえらぶGROUPの会社情報
会社名 | 株式会社いえらぶGROUP |
所在地 | 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル50階 |
代表取締役 | 岩名泰介 |
最後に
今回は、いえらぶGROUP株式会社様のインタビュー記事を紹介しました。
不動産×ITのサービスを幅広く展開していて、中小企業から大企業まで幅広い会社に選ばれています。
パッケージシステムという点も導入しやすいですよね。
これからも、多くの企業に導入されていくことは間違いないでしょう。
今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のいえらぶGROUPの公式サイトをチェックしてみてください。
庭山様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!