今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、建設現場で使われる野帳(やちょう)をデジタル化する「eYACHO」を運営している株式会社MetaMoJi様です。
紙の野帳と同じように手書きで入力できるだけでなく、動画や音声での記録やリアルタイムでの共有など、デジタルならではの強みも生かして建設現場のすべての業務に対応します。
建設現場のペーパーレス化や業務効率化を目指す方に、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。
建設現場をデジタル化する「eYACHO」の公式サイトはこちら⇒
不動産業界の経験者やITなどに精通しているライターで構成されています。これまで、不動産×ITに関する100以上の商品やサービスを紹介してきました。不動産テックサービスの導入を検討している企業様や、不動産×ITに関する商品の利用を検討している個人の利用者様に向けて、出来るだけわかりやすく解説することを心がけています。
株式会社MetaMoJi様へのインタビュー内容を紹介します
それでは早速、「株式会社MetaMoJi様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。
Q1.「今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございます。まず、eYACHOの概要について、簡単に教えていただけますでしょうか?」
eYACHOは、建設現場向けのタブレットアプリで、野帳(レベルブック)をモチーフにしています。
野帳とは、屋外での利用に適した耐久性の高いメモ帳のことで、建設現場では備忘録や測量結果の記録、簡単な打合せのメモなど様々なシーンで利用されています。
デジタル野帳「eYACHO」は、その野帳をデジタル化したものです。
紙の野帳の手書きの手軽さはそのままに、写真、動画、音声等マルチメディアを利用した現場の記録を行ったり、リアルタイム書込み共有「Share」技術を利用した遠隔での指示・打ち合わせを行ったり、是正指示書や安全パトロール票など様々な帳票をテンプレート化したりと、現場でそれらの業務を完結できるようにしたものです。
また、建設現場用のテンプレートや重機等のスタンプ(アイテム)類も搭載しています。
「デジタル×手書き」を実現し、タブレット等に不慣れな方でも簡単にご利用可能です。
実際に、「現場で図面を清書できるようになった。帰社後、紙から転記する時間が1日平均30~60分短縮できた」「安全パトロールの結果報告と是正報告が2日以上→1 日で済むようになった」といった声も多く、効果を実感していただいております。
Q2.「次にeYACHOをスタートしたきっかけ・経緯を教えていただけますか?」
紙の野帳は、コンパクトで即座にメモがとれる反面、「後から必要な箇所を探すのに手間取る」「共有すべき内容を改めてパソコンでデータ入力する必要がある」などの課題があります。
eYACHOは、大林組様と共同開発を行っておりまして、もともと大林組様はeYACHOの前身となる弊社の手書きデジタルノートアプリ「MetaMoJi Note」をいくつかの現場で利用されておりました。
利用用途として、多くの方が手書きで、野帳の代わりとしてご利用いただいていたということもあり、「汎用的なデジタルノートアプリではなく、建設業に特化した野帳アプリを一緒に作りましょう」とお声がけいただき、開発を開始しました。
Q3.「ここからは具体的な質問に入っていきたいと思います。競合サービスと比較した際のeYACHOの強み・優位性を教えてください。」
第一に、非常に滑らかに「手書き」で使えることです。
もともとは「MetaMoJi Note」を開発するにあたり、紙とペンのように非常になめらかに手書きができる技術を重要視していました。
手書きの滑らかさには、かなりこだわりがあります。
また、異なるタブレット、パソコン同士でのリアルタイムな書込み共有は、皆様感動されます。
建設現場では同じ会社でも現場ごとに異なるテンプレートを利用していたり、発注者の様式に合わせなければならなかったりすることも多いですが、「eYACHO」ではテンプレートも非常に柔軟に作成可能です。
仕事のやり方をアプリに合わせるのではなく、仕事に合わせてアプリをフィットさせることができる部分も、ご評価いただいている部分だと考えています。
Q4.「紙の野帳と同様に手書きで自由にメモをとることができるとあります。eYACHOを使えば紙の業務は大幅に減りますでしょうか?」
はい、実際に机の上の紙がなくなり、きれいになったという声もいただいております。
野帳のように白紙の用紙だけでなく、従来印刷していた図面や、テンプレートなどもペーパーレス化できますので、印刷の必要がなくなります。
Q5.「デジタルが苦手な社員も多いと思います。直感的に使えるインターフェースでしょうか?使いやすさのこだわりがあれば教えてください。」
やはり、「手書き」で使えること。
例えば、鉛筆で書いたものを消しゴムで消した場合、消しゴムでこすった部分だけ消えますが、eYACHOの消しゴム機能も同様になっております。
もちろん方法によっては複数の文字単位でまとめて消したりすることもできますが、初心者の方にとっては従来使っていた紙と鉛筆、消しゴムと同じように使えたほうが使いやすいのではないでしょうか。
また、eYACHOの前身である「MetaMoJi Note」は、累計500万ダウンロードの実績があり、多くのお客様にご利用いただき、改良してきた実績があります。
eYACHOはそのノウハウも取り入れておりますので、IT初心者の方にも使いやすいインターフェースとなっております。
Q6.「図面や設計図に複数人が同時に書き込むことはできますか?今まで密集して行った会議をリモートで実施できるイメージですか?」
「Share」技術を利用することで、図面や設計図に複数人が同時に書き込むことが可能です。
コロナの影響で設計部門等内勤の方がテレワークになる中で、お客様との打ち合わせも必要な場合、リモート会議で行われますが、従来は顔を突き合わせて同じ図面上に書き込んでいたかと思います。
eYACHOを使うことで、リモート会議を実践しながら、同様のことができるようになります。
Q7.「WordやPDFで作成してきたドキュメントを、eYACHOに取り込んで共有することはできますか?」
基本的には、PDFベースでの取込となりますが、取り込み・共有が可能です。
一方、Word、Excel、PowerPoint等で作成したドキュメントも「MetaMoJiアシスタント」というeYACHOのクラウドへのアップロードツールを利用すれば、そのままの形式で、取り込み・共有ができます。
Q8.「すでに導入済みのシステムがある場合や、協力会社とデータ連携している場合もあると思います。データ共有は簡単にできますか?」
既存システムとの連携は、標準機能範囲ではPDFでのやりとりが可能です。
クラウドサービス等で管理されているPDFをeYACHOに取り込み、またはeYACHOからエクスポートして保存することができます。
また、オプション機能・カスタマイズ開発が必要となりますが、直接既存システムからデータを取得したり、データを送付したりも可能です。
現場のDXが進められる中で、そのようなお問い合わせも多くなってきました。
現場用のデータ管理領域に、協力会社やJVの構成会社のユーザーを招待することもできますので、同じ現場で仕事をしている他社様ともデータを共有することが可能です。
Q9.「株式会社MetaMoJiとしての、将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」
MetaMoJi は、一太郎を作ったジャストシステム創業者の浮川夫婦が2009年に創業した会社です。
創業以来、一貫してiPhone/iPad等のモバイル端末様の業務アプリを開発提供してまいりました。
オフィス業務に比べて、現場業務のIT化はまだまだ手がつけられていないと考えております。
建設業務をはじめ、様々な現場業務の効率化をユーザー方々やパートナー企業の皆様と一緒に作り上げたいと思っています。
「あの時、MetaMoJiのアプリに出会えたから、これができた。」そんな方と一人でも多く出会い、役立つことを目指しています。
Q10.「最後にインタビュー記事の読者について、一言お願いします!」
働き方改革や建設DXが叫ばれる中、建設業ではタブレット端末が急速に普及しました。
一方で、「端末は用意したけど、うまく使いこなせない」といった声も多くお聞きします。
eYACHOは、そのような中でも「手書き」を中心としたインターフェースや使い勝手にこだわり、現状の業務へフィットさせながら業務効率化が実現可能なアプリとなっております。
無料のセミナーや体験版も用意しておりますので、まずはそれらをご利用いただき、ご検討いただければ幸いです。
株式会社MetaMoJiの会社情報
会社名 | 株式会社MetaMoJi |
所在地 | 東京都港区六本木1-7-27 全特六本木ビル EAST4階 |
代表取締役社長 | 浮川和宣 |
公式サイトURL | https://metamoji.com/jp/ |
最後に
今回は、「eYACHO」を提供している株式会社MetaMoJi様のインタビュー記事を紹介しました。
野帳の手軽さをデジタルで実現するための努力はもちろん、「仕事をアプリに合わせるのではなく、仕事に合わせてアプリをフィットさせる」という考え方も非常に印象的でした。
今後も柔軟で高品質なサービスで、多くの建設現場をサポートしてくれることでしょう。
今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクからeYACHOの公式サイトをチェックしてみてください。
株式会社MetaMoJi様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!