スマートロックの「NinjaLockM」「NinjaEntrance」が創り出すキーレス社会の未来【株式会社ライナフ様】

今回不動産テックラボでインタビューをさせていただいたのは、「NinjaLockM」「NinjaEntrance」を提供している株式会社ライナフ様です。

「NinjaLockM」は、取り付けた瞬間からキーレスでの管理が可能になる住宅向けのスマートロックで、「NinjaEntrance」は、集合住宅の鍵をIoT化します。

鍵が不要になることで、鍵の受け渡しや交換の手間を減らすだけではなく、空室の活用や業務効率化などさまざまな問題にアプローチできる商品です。

今回のインタビューでは、高い品質が求められる「鍵」ならではのお話しも聞かせていただきました。

スマートロックに興味をお持ちの方から、空室に悩んでいる不動産オーナーまで、ぜひチェックしていただきたいインタビューです。

NinjaLockMの公式サイトはこちら⇒

NinjaEntranceの公式サイトはこちら⇒

目次

株式会社ライナフ様へのインタビュー内容を紹介

それでは早速、「株式会社ライナフ様」へのインタビュー内容を紹介していきましょう。

Q1.「住宅向けスマートロック「NinjaLockM」とスマートエントランス「NinjaEntrance」をスタートしたきっかけ・経緯は何ですか?」

不動産の空室は増え続ける一方で、日本の人口は減り続けています。

今後、人口が減れば減るほど、空室はどんどん増えていきます。

「じゃあ、この空室を何かに使えないか?」と思ったのが、スマートロックを作ったきっかけです。

まず2015年にリリースしたのが、個人で簡単に後付けできる「NinjaLock」です。

鍵の上に両面テープ等で固定するだけで使えるようになります。

会議室、賃貸マンション、当時流行りだした民泊なんかにも活用されていきました。

ただ、後付けタイプだと簡易性はあるものの、どうしても落下や位置ずれのリスクをゼロにはできないんです。

特に、日本は湿度が高いので、夏場はよりリスクが高まります。

当時、スマートロックのスタンダードは「後付け」でしたから、一度既成概念を捨て去って、全く新しいスマートロックを生み出さないといけない、と思いました。

そうして2019年にリリースしたのが、住宅向けに特化した機能を盛り込んだ「NinjaLockM」です。

既存・新築どちらの物件にも取り付けられますが、完全固定式のため、基本的に鍵の設置工事を伴います。

また鍵・錠前の最大手メーカーである美和ロックと共同開発したことで、品質・性能ともに格段に向上させることができました。

個人の方が自分の家だけに取り付けたいというニーズから、住宅の標準設備として全棟導入する形で現在広まっています。

部屋の鍵に対しては、アプリやICカード、暗証番号で開け閉めできるようになりましたが、賃貸や分譲マンションでは、共用エントランスがオートロック付きであることも多く、結局鍵を持ち運ぶ必要がありました。

それを解消するために開発したのが「NinjaEntrance」です。

エントランスに設置するだけで、スマートフォンやPCから遠隔でエントランスを解錠できたり、一時的に使用できるデジタルキーを発行できたりします。

これらのIoTシステムを使って、個人でお部屋の内覧をできる仕組みを作りました。

セルフ内覧、と言われますが、仲介店の立ち会いなしに、好きな時間に好きな部屋を入居者自身で内覧できる、というものです。

もちろん、入居が決まればエントランスからお部屋まで、キーレスな生活を体験いただけます。

Q2.「住宅向けスマートロック「NinjaLockM」とスマートエントランス「NinjaEntrance」の概要について簡単に教えてください。」

「NinjaLockM」は、鍵・錠前の総合メーカーである美和ロックと共同開発した住宅向けスマートロックです。

スマートフォン、交通系ICカードなどの専用カード、パスワードで鍵の管理を可能にします。取り付けた瞬間から、工事中、空室中、入居中、退去時までキーレスで管理できる、革新的なスマートロックです。

安全にお使いいただくための各種セキュリティ機能を搭載しているほか、独自のドア取り付け型設置方法により、扉を傷つけることなく、落下や位置ズレといった従来のスマートロックの課題をクリアしました。

IoTマンションなどへの導入で、物件の付加価値を向上します。

「NinjaEntrance」は、オートロックマンションをIoT化するシステムです。

共用エントランスに設置するだけで、スマートフォンアプリやPCから遠隔でエントランスを解錠できるようになります。

解錠履歴の確認やデジタルキーの発行など、セキュリティを高めながら物件管理を効率化できます。大規模工事も必要なく、新築・既存物件に導入できます。

Q3.「NinjaLockM」や「NinjaEntrance」の開発で困難だった点はありますか?」

やはり、ハードウェアの開発で難しいのは、何と言っても品質です。

すべては品質に通じる、と言っても過言ではありません。

アプリやWebサービスは、リリース後にバージョンアップしていくことができますが、一度売りだしてしまったハードウェアは、簡単には交換できません。

不具合が見つかると、それはもう大変です。

ましてや鍵となると、求められる品質のレベルもさらに上がります。

寒い中、家の玄関の前まで来て、入ろうとしたら鍵が故障している…想像するだけでぞっとしませんか?

鍵は、0.1%でも不良があってはいけない分野なのです。

この点を、最終的には最大手である美和ロックと提携し、共同開発できたことは、とても幸運だったと思います。

Q4.「スマートロックは他社製品も複数ある市場だと思いますが、「NinjaLockM」の独自性や優位性はありますか?」

「NinjaLockM」は、まずは完全固定式で落下の心配がないこと、、鍵の大手メーカーである美和ロックとの共同開発という品質の高さです。

また、空室中・入居中・退去時に至るまで、同一スマートロックで運用できるモード切り替え機能が搭載されているため、鍵交換も不要になります。

「NinjaEntrance」には、エントランスを操作するための豊富な機能があります。

たとえば、スマートロックや弊社が提供する「スマート内覧」との連動です。

顔認証による非接触エントリーも可能で、鍵になるカードやスマホすら必要なくなります。

また、弊社が持つ不動産知識や大手とのアライアンス実績も、お客様の安心につながればと考えています。

ハードウェアとソフトウェアの両軸での知識・技術力を生かした製品です。

Q5.「NinjaLockM」は住宅向け、「NinjaEntrance」は法人向けだと思いますが、今後はさらに事業を展開する予定はありますか?」

「NinjaLockM」「Ninjaentrance」、ともに法人向けの製品で、その多くが賃貸や分譲マンション、戸建てといった住宅領域で利用されています。

これまでは、不動産会社にとっての業務効率を支援する製品としての特色が強かったと思います。

今後は、今まで以上に消費者目線を取り入れていきながら、使い勝手や利便性を感じてもらえる機能を設けていきます。

IoTが珍しいものではなく、日々の生活に自然と溶け込んでいるような、みなさんの生活に寄り添える製品づくりを心がけて、新しい価値を生み出していきたいと思います。

Q6.「高齢の方には操作が難しいなど、スマートロックならではの問題点はありますでしょうか?」

アプリというと、ご高齢の方などには難しく感じられるかもしれませんが、「NinjaLockM」は暗証番号やICカードでも解錠できます。

そのため、アプリ操作が難しい、そもそもスマートフォンを持っていないという方にも安心です。

スマートロックは家の鍵になるので、ご高齢の方からお子様まで、家族みんなが負担なく、安心して使えることを第一に考えています。

Q7.「スマートロックは社会性の高い商品だと思います。開発してきた中で特別な思いや目的はありますでしょうか?」

もともと、不動産の空室を活用できないかと考えたのが、スマートロック開発の始まりです。

スマートロックがあれば、日本中の空室を全て活かしていくことができます。

新型コロナウイルスの状況下では、例えば、空室は全てテレワークスペースにする、なども面白いかもしれませんね。

Q8.「具体的な株式会社ライナフの将来的なビジョン・ゴールがあれば教えてください。」

会社のミッションに「誰も踏み出さなかった一歩を。その一歩を、社会の進歩に。」を掲げています。

挑戦をし続け、世の中に新しい価値を生み出すことで、人々の生活や社会の発展に貢献していくという思いを込めています。

これから人数が増えて大きな会社になったとしても、ベンチャーマインドを絶やさず、新しい価値を創造していくことにこだわっていきたいです。

Q9.「最後にインタビュー記事の読者に向けて、一言お願いします!」

現在、ライナフではオートロックマンションにおける「置き配」の普及を目指して取り組んでいます。

Amazonやその他大手宅配会社様と連携することで、無償で置き配システムを導入できるスキームを構築しました。

依然として再配達を取り巻く環境は深刻です。

再配達に使われる労働時間は約1.8億時間、年間9万人の労働力に相当し、それに伴うCO2の排出量は、山手線の内側に杉の木を2.5億本分植えないと吸収できないほどの量です。

置き配が広まることで、入居者は利便性が高まり、地球環境にも優しい。

もし、保有物件で置き配を検討されたい方がいらっしゃれば、お声がけください。
https://linough.com/package-drop-service/

株式会社ライナフの会社情報

会社名 株式会社ライナフ
所在地 〒113-0034 東京都文京区湯島1-6-3 湯島1丁目ビル 2階
代表取締役社長 滝沢 潔
公式サイトURL https://linough.com/

最後に

今回は、「NinjaLockM」と「NinjaEntrance」を提供している株式会社ライナフ様のインタビュー記事を紹介しました。

「空室問題の解決」というからスマートロックを開発するという視点、さまざまな視点から空室にアプローチして、新しい価値観を生み出していく姿勢がとても印象的でした。

「置き配」の普及によって利便性と環境保護にも取り組む株式会社ライナフ様の、これからの活動にも目が離せません。

今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひ下記のリンクから「NinjaLockM」と「NinjaEntrance」の公式サイトをチェックしてみてください。

NinjaLockMの公式サイトはこちら⇒

NinjaEntranceの公式サイトはこちら⇒

株式会社ライナフ様、今回はお忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!

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